なぜ「エンティティ」が重要なのか?

オンチェーンデータを理解する上で重要となるのが「エンティティ」という概念です。

投資の観点から考えると、ブロックチェーン上の主要参加者は、取引所・マイナー・クジラの3種類に分類できます。取引所は実際に取引が行われる場所で、需要側の動きを反映していると言えます。マイナーはブロックをマイニングすることで、ブロックチェーン上の供給をコントロールします。クジラは需要と供給の両方をコントロールすることで、市場の非効率性を利用します。

エンティティが引き起こす市場の非効率性をトレーダーとして利用するためには、各エンティティの行動を観察する必要があります。フローデータは、各エンティティの行動を表した CryptoQuant 独自のデータです。ネットワークデータと比較して、フローデータはブロックチェーン上で発生した詳細な活動を説明することができる、より粒度の高いデータ(マイクロデータ)です。エンティティがブロックチェーン上でどのように行動するかを理解することで、通常のトレーダーと比較して優位な取引戦略を構築できる可能性があります。以下のセクションでは、各エンティティについて、なぜそれらの分類が重要なのかを簡潔に説明します。

エンティティタイプ1:取引所

取引所は実際の取引が行われる場所であり、需要側の動きを反映しています。市場価格は、取引活動の結果として形成され、市場で合意されます。インフローやアウトフローなどの取引所エンティティに基づくメトリクスは、主要な取引活動の大きな指標となり、聡明なトレーダーにとってはリスクハンドラーとなり得ます。本指標では、トレーダーを含む、取引所におけるあらゆる参加者を取引所と定義しています。

エンティティタイプ2: マイナー

マイナーはブロックをマイニングすることで、ブロックチェーン上の供給量をコントロールします。マイニングプールが何らかの理由でマイニングを停止すると、ネットワークが維持できなくなります。マイニングプールはできるだけ多くの利益を得ようとするため、通常、マイニングとマネタイズの間にはタイミングのずれが生じます。トレーダーはマイニングプールの動きを「マイナーアウトフロー」などの指標を用いて観察することで、利益を上げるためのユニークなシグナルを見つけることが可能です。ここでの「マイナー」は、個々のマイナーを含むマイニングプールのすべての参加者を指します。

エンティティタイプ3:クジラ

クジラは需要と供給の両方をコントロールすることで市場の非効率性を作り出し、その非効率性を利用します。クジラは市場を揺さぶる力を持っているので、株式市場でも伝統的に重要な存在とみなされています。CQの指標を使ってそのパターンを探ることは、リスク回避に役立つと考えられます。

なぜ CyrptoQuant のデータは信用に値するのか?

CryptoQuant は Bitcoinと Ethereum ネットワーク上のすべてのトランザクションを分析します。

ブロックチェーンは大きな可能性を秘めていますが、同様にその脆弱性も上昇しています。観察できるさまざまなデータの中でも、市場が日に日に大きくなっているため、市場データが蓄積され、操作されています。そのため、オンチェーンデータの重要性はますます注目に値します。

市場で発生したすべてのトランザクションを記録し、ダスティングや機械学習を用いたクラスタリングによってアドレスをラベル付けし、取引所もしくはマイニングプールなどのエンティティを識別します。

分析のアウトプットは次のいずれかになります。1)アクティブアドレス数などのブロックチェーンネットワーク自体に関連するネットワークデータ、2)仮想通貨取引所によって喚起される価格データに関連するマーケットデータ、3)取引所やマイナーなどのネットワーク内の重要なプレーヤー間の資金フローをまとめたエンティティフローデータ。

当社のエンティティフローデータをより具体的に説明します。CryptoQuant は現在、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)・ステーブルコイン、およびアルトコインのオンチェーンフローメトリクスを追跡しています。例えば、取引所のアドレスを確認することで取引所が保有する供給量を判断し、取引所に関連するアドレスへのオンチェーンフローを計算することができます。フローや保有量の測定は完全ではないため、トレードなどへの適用には、特にリリース初期には注意が必要です(注1)。

以下の手順で、リアルタイムのチャートやエンティティデータを提供します。

  1. 膨大な量のダスティング処理を先行して行ない、ラベル付きのアドレスを収集

  2. 効率的かつ安全にデータを提供

  3. リザーブ分析、トレンド分析、グラフ分析、データ統計分析に基づいて、有効なラベル付きアドレスを確保

CryptoQuantが提供するデータは、Cointelegraph、Coindesk、Forbes、Bloombergなどのトップメディアで信頼され、使用されています。

また、これらのアドレスラベルデータを用いて、韓国の警察庁や検察庁と密接に連携し、韓国でのマネーロンダリング事件の解決にも貢献しています。韓国政府は、2019年からウォレットの調査に100万米ドルを費やすよう弊社を支援しています。

技術資料

当社データの詳細については、以下の技術資料が参考になります。

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